私のバイオシンセシス体験

平成10年10月14日現在


'96年10月に行われたルーベンスワークショップに参加された方々のシェア(手紙)です。ご本人のご了解をいただいので、掲載いたします。なお、「樹の会」で抜粋編集してあります。シェアをお寄せくださった方にお礼を申し上げます。



いちばん驚いたのは、体が幸せを実感したことです。

(ワークの)内容は、とても楽しくて、他の人に触れたり、自分のことをはなしたりするだけでもスペシャルな体験でした。でも、いちばん驚いたのは、体が幸せを実感したことです。今は、少し戻ってしまったかも知れないけど。その時は、人って、これが本当の状態で、もともとこの幸せな状態で生まれてきているものなんだと感じました。以前、中森先生が、外側から幸せはくるものではないとおっしゃっていましたが、もともとこんなに満たされているなら、他には何もいらないなぁ、幸せって、内側のただただ幸せな状態なんだなぁ、と思いました。それを体に感じられたことが、とてもいい体験になったと思います。また、ルーベンスさんと、ペアを組んでくださった方が、一緒にわたしの制限を外してくださったことも日常生活で実感します。人と話すときや、店に入ったときに体が緊張するタチだったのが、すべてではなくても、なくなっていると感じます。あっ、ここでいつも緊張していたんだ(けど、今はない)と改めて思ったりすることは、とてもうれしい。楽になったというのが、一番大きな感激です。

高橋 裕貴江さん



自分の思いを伝えられるようになった

アイコンタクトをやったとき、私は、相手の目を見るのが本当に恥ずかしく、ずっと見ているのが大変だった。私は、人と近づくこと、さわることが怖い。さわっていると、あらためて、そのことに気づいた。でも、みんなの前で自分の悲しい思いを言えたことと、誰かがティッシュを私のために持ってきてくれたことがとても嬉しかった。そして前よりも、自分の思いを伝えられるようになった。「ことわる」ということができるようになった。そういう時に、すごく「私」を感じる。

Q子さん



ワークと現状のつながりが分かりました

バイオシンセシスのワークに行ってとても良かったです。初めて、ルーベンス先生を見た時、何故か、「私のお父さん!」と思ってしまって、涙が出てしまいました。1日目のワークでは、思ってもみなかった事、「小さい時に思いっきり遊べなかった」という思いと、母親に対する怒りが出てきました。これまでのワークでは涙や哀しみしか出てこなかったので、自分のなかから怒りが出てきたことにとても驚きました。2日目のワークでは、恐れが出てきました。しかも、それは前の晩にみた夢(暗闇のなかで白い影に追いかけられる、とてもこわーい夢)に関係があるということがワーク後に分かってとても嬉しかったです。ワークの時に、子どもの頃、ピアノのお稽古に行く途中にある暗い林の前を通のがイヤだった記憶がよみがえり、「イヤダー」と泣き叫んだり、「行きたくない」、「こわい」という言葉が出てきました。思ってもみなかった言葉、「ひとりじゃいやだ」という言葉が自分のなかからわき上がってきたときは、本当に驚きました。でも、その一言で、ワークと現状のつながりが分かりました。泣き叫んでいる時、国永さんに、「泣いてちゃダメ。叫ばず、断言しなさい。」と言われ て、ペアの相手の目を見て言うようにしたのですが、すごくやりにくさを感じました。でも、ワークが終わった後、みんなで話している時、今まで「イヤダー」と泣いてばかりで、ちゃんと相手に「イヤダ」ということを伝えてこなかった、伝えることを恐がっていたということに気がつきました。だから、ワークの時にやりにくさを感じたのです。今回の2日間で、1週間以上続いていた頭痛が取れました。いつも手足がすごく冷たくなるのに、ワークの帰りは、身体がとても暖かかったです。今、この手紙を書いていたら手足が暖かくなってきました。

P子さん



ワークショップを受けて、本当によかったって思います。

バイオシンセシスのワークを受けて、私は、初めて私の中の小さな命と出会った。それはきっと、私のたましいであると感じている。胎児を見た瞬間、その格好があまりにも鮮明なので、少し怖くなった。でも、それが実は私の中に生まれ育った希望の芽だったなんて・・・これから私は、それを育てていく義務がある。それが私の使命である。母親に対して、想像以上の感情がこみ上げていた。母の期待、抑圧に対して、もの凄いエネルギーが沸き上がってきた。「わたしは自分の力であるけるよ」、「ひとりで生きたい」という、その思いは、とにかく凄かった。何が私をそうさせたのか・・・でも、私は、気づいた。私は今まで誰かによりかかって生きてきたことを。「よりかかって生きていけば、なんとかなる」、私の体にはそうインプットされていた。これからはもう、一人で生きて行かなくちゃ。人の悲しみを理解した上で・・・自分の足で、大地に足をつけ、一歩一歩踏み出していかなくてはならない。でも、一人で生きていくことが、母親を切り捨てて生きていくことということではないことが、同時に分かった。このワークを終えてから、今までほとんど触れることをしなかった両親に触れて みました。恥ずかしくて、抱きしめることはできなかったけど、両親の手の温もりを感じて嬉しくなりました。今までいじめられてきて、怒りを抱いていた兄にバースイデーカードを送りました。兄に送ったのは、生まれて初めてです。私に怒りをぶつけてきた兄の中には、きっとどうしようもない悲しみ、不安があったんだってそう考えることができました。周りの人の辛さや悲しみを理解した上で、初めて自分の道を生きていくことができるんだって、分かりました。体と心で感じることで、自分の魂に触れることができた、そんな感じです。いままでは体や心の送ってくれるサインを無視して生きてきたけど、これからはもっともっと体と心の感じることに素直に生きていこうって思います。ワークショップの前日、私は、精神科病院の実習で、患者さんと手をつないで輪になったり、マカレナを踊りました。今まで笑顔を見せたことのない患者さんたちが、笑っているんです。音楽に合わせて体を動かしたり、互いの体に触れたりすることで、こんなにも患者さんたちが変わるなんて・・・考えてみると、患者さん達は、いつも同じ姿勢で、体が固まってしまっているのです。でも、体を動かしてみたら表 情が変わったんです。「何だろう、これは!!」って思いました。私自身も、患者さんに対する接し方が変わりました。自然に、患者さんの体に触れることができるようになったのです。ワークを受けて分かりました。動いたり、触れたりすることが大きなエネルギーをもたらすことを。これも、偶然じゃないんですよね。わたしが前日に経験したことが、ワークショップで「気づき」になったことは。すべての出来事が一つの線で結べたって感じです。バイオシンセシスのワークショップを受けて、本当によかったって思います。

鹿股 久美子さん



力が体にあふれているのを感じることができました。

(ワークショップの)最初の頃は、指示されることを、あまりやりたいとか、楽しいとか思えないまま、それでも一応やっていました。二日目のペアを組んで立ったまま声を出すワークでは、体を動かした後、力が体にあふれているのを感じることができました。そして、誰かが私に、私のして欲しくないことしようとしても、それを「イヤダッ」って言えるパワーが私にはあるってはっきり感じることができました。そういうパワーを自分の中に感じたのは以前もあったことですが(でも、そのパワーが「怒り」という感情だとは中森さんにいわれるまで気がつきませんでした。自分にそういうパワーがあるってことを肯定的に認めることができてうれしかったです。自分のエネルギーの流れのようなものがあり、それにうまく乗るきっかけがつかめないでいたけれど、今回のワークでは、またどうにか乗ることができた気がしています。

上野 里子さん


ワークショップについて

現在、バイオシンセシスワークショップの予定はありません。

[「樹の会(きのえ)」のご案内 ] 「樹の会」でも、バイオシンセシスのワークを行います。   


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